婚活に日本茶!?
ここのところ、学生さんや若い女性対象の消費者実態調査をする機会が重なったのですが、「日本茶を急須で淹れる」というのは、すでに非日常なのだということを改めて感じます。皆、「ペットボトルよりも急須で淹れた方がおいしいし、栄養価も高い」という感覚は持っているのですが、いざ生活の中では、道具立てもないし、時間もないし、茶殻は面倒だし、と色々な理由で日本茶を日常的には淹れていません。日常茶飯事ではないんですね。 けれど、日本茶好きのDNAはきちんと眠っていて、おいしい日本茶を飲むと呼び覚まされる。「なにげに日本茶を淹れられたら、女子力高いよね」なんて会話は、かなりの頻度で聞かれます。婚活にも有効なようで、「お茶の淹れ方教室」を女子力アップのための新技という捉え方で打ち出すのもアリなのかな、と感じました。 ちなみに女子力って言葉、「じょしりょく」と読みますが、乙女力とか女性力と言うよりも潔くて媚びていないのがよいのだそうです。 |
手づくりの範囲は広い!
もう一つ、「手づくり」が好きな人は案外多いのですが、ティーバッグや粉末を水筒に入れて冷たい緑茶を作る、という場合でも彼女たちにとっては充分に「手づくり」なのですね。比較対象がペットボトルなので、それに比べれば確かに「手づくり」。 これをいきなり、急須で淹れるのが「手づくり」で、それ以外の手軽な飲み方は邪道とくくらないようにする必要はあるかもしれません。「簡便性」に焦点を当てて売り出すと、お茶のグレードではなく価格競争の世界に入っていきます。 「深蒸し茶の三角ティーバッグをマイボトルに入れて、お水と氷を入れてフタをしてシャカシャカ! 」というのは、すごく手づくりだし、エコだし、そこに「仕上げにチューブの生姜を少し入れると腸を強くするんです!」というコメントが入ると、「やるなあ!」という賞賛の嵐。そして「やってみようかな」とつながります。 もしかすると、こちらが王道と思っている「急須で淹れるお茶の淹れ方」は、女子たちの前では限りなく細い道なのかもしれません。 |