カタログやパンフレットが伝えるモノ

▼ 売り手側の情報から何を読み取る?!

座談会でお茶屋さんのパンフレットやカタログを見ていただいて、「どこが印象に残りました?」と質問すると、案外商品の写真やウンチクは印象が薄い場合が多いのです。逆に「へえー、きちんと読むんだあ!」と感心するのは、お茶屋さんが「売ろう」とせずに「伝えよう」としているページです。
たとえば日本茶についてのQ&Aであったり、お茶屋さんのご主人が(あるいは奥さんが)「なぜ○○にこだわるようになったのか、なぜこのお茶を販売しようと思ったのか」というような、その人の人となりが感じられるような物語です。そこから引き出されるのは、書かれている一つ一つの情報ではなくて、その一つ一つの情報から読み取れる「真面目さ」であったり「ひたむきさ」に対する共感や信頼です。「こんな風にQ&Aにページを割いて、おいしくお茶を飲んで欲しいと心から願っているなんて、一生懸命なお茶屋さんだと思った」という感じの感想が語られます。

▼ 消費者の声が決め手。

逆に「この商品はここが優れている」とガンガン押してくるコピーやページ構成に対しては少々腰が引けてしまう感じ。「売って儲かる側の人がヨイコトを言おうと騙されないわ」という警戒心を感じます。
そんな中で、自分たちが試飲して「おいしい!」と思った商品については、「これはワタシタチ消費者がイチオシだってカタログに書いてくださいね!」という発言が出るのです。つまり座談会の実況中継をするとか、実態調査をしたら○人中○人がおいしいと言った、というような売り手ではない人たちの発信こそ信じるということ。
▼ 売るのではなく買いたいと思う?!

座談会である消費者が「私は売られたくない、買いたいの。」と発言していて、その場では「??」と思ったのですが、つまり自分が選んで購入したい、売りつけられたのではない、と思いたい。そういうことなのだと思います。