「お茶さろん」を通して
地域とつながるお店作り
新潟県柏崎市、屋号からも歴史を感じる年頭屋さんは、ほうじ茶の目利きでも評判のお茶屋さんです。長年続けている「お茶さろん」は、毎月お茶に限らず多岐に渡るテーマの講座を開催し、地域の方と繋がるお店作りを続けていらっしゃいます。今後の長期的な事業計画を見直される機会に、大規模な店舗からご自宅一区画に店舗を移動する大きな計画をWHAISにご依頼いただきました。
駐車スペース横に増築し店舗と作業スペースを確保、客間だったお部屋は室礼(しつらい)を活かしつつ床を板張りにして土足で使える喫茶スペースに改装しました。元々の床の段差をそのまま活かしたことで、店舗とサロンに適度な距離感が生まれ、落ち着いた雰囲気がお客様にも好評です。商品を保管する部屋には、蔵に長年使われていた無垢の板材を再利用したり、作業動線を細かくお聞きしながらご要望を取り入れ、面積を凝縮し機能性を高めてまとめました。通路部分には、事務スペースを長く取り、壁面の造り付け家具で収納スペースを確保しました。窓に面する小さなカウンター席にはお客様が選んで使える茶碗棚をつけてインテリアのアクセントになっています。店舗の中心にキッチンを設け、事務スペースと店舗とお茶さろん側それぞれにスムーズにアクセスできます。
寒い地域ですから、サッシなどの断熱性能もアップさせて維持費のコストダウンも加味できた計画となりました。
年頭屋茶舗 増田恵子さん
店舗内のスペースの役割が催事ごとの変化に対応できて使い易いです。床の段差で生まれた喫茶スペースへの3段の階段を登ると、お客様がわあっと驚いて喜んでいただけて嬉しいです。喫茶スペースは10畳ほどの広さですが、机の置き方次第でいろんな講座(お茶教室、暮らしが楽しくなるテーマを集めた6種の手作り講座、着物着付、お花etc)に使っています。