「今ココ」で買っていただくPOP

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ネットを使って価格を比較される前に
春の展示会では、「受験」「ひなまつり」「ホワイトデー」「出会いと別れの3月」「母の日」「父の日」「七夕」と、季節イベントとパーソナルギフトを絡ませて、「今ココ!」で買いたくなる売り場を、吉村の総力を挙げてご提案しました。季節イベントの売り場を作っては写真を撮っていただくという展開で勉強会をしたのですが、終了後「POPのコピーを見せて」とおっしゃる方が多く、「POP集を販売したら?」とも言っていただけて、とても嬉しく報われた気持ちでした。
とかく「受験シーズンにお茶はいかがですか?」とざっくりしたコピーを書いてしまいがちですが、今回私たちは、「今なぜこのお茶を買うのか?」というストーリーや理由を深掘りしました。ネットで検索して価格を比較されてしまう前に、今ココで「これにしておこう!!」と思わせる仕掛け。中身のお茶を変えるのではなく、編集を「今ココ」に照準を合わせて変えていくというイメージです。
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受験シーズンを深掘りすると・・・
たとえば、受験シーズンのコーナーは「カテキン&カフェインで受験を応援!」と大きく書き、そのあと箇条書きで「カフェインで眠気ざまし」「塾やクラスのお配りに」「家族も一緒に風邪予防!」。横にダルマのイラストを描き、「ダルマは絶対転ばない!」と吹き出しをつけて、ダルマのパッケージを並べました。
訪日外国人(特にアメリカ人)向けに作った漢字一文字のクールジャパン且つシュールなデザインの「勝」という手のひらサイズの飲み切り袋も、キットカットを配るようにゲン担ぎで配ってもらえるかも?と置いてみると、売り場に躍動感が出て目を引きます。ダルマのパッケージは、転ばないという意味と、なんとなくおめでたい感じが伝わります。他にも「さくらふわり」というマチ付紙袋を「サクラサク」にかけたり、「うれしいことたくさん 茶福」という縦帯をあしらって「いいことありそう」なプレゼントに見せたり、発想のタガを外してみると、今あるものの編集で新しい需要を創造する売り場が誕生しました。
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価格以外で買っていただくために
素敵な茶専門店を若い女性スタッフと切り盛りされている奥様から「私たち、いつの間にかお茶屋目線になっていると気づかされました。キットカットが受験シーズンに売れているのは知っていたのに、それをお茶に応用したらどうなるかって考えたことがなかった。カフェインもカテキンもあるお茶は、キットカットのようなお菓子よりも機能的にも受験生のお役に立てますよね!!」と褒めていただきました。
そして、「季節イベントで売れているモノがあったら、これをお茶に置き換えたらどうなるんだろう?と立ち止まる発想力を磨きたいです」とキラキラした瞳でおっしゃって、とても励まされたのでした。
 食費というカテゴリーでお茶を売ったら、必ずグラム単価で比較されます。ぜひ交際費(プレゼント)や福利厚生費(自分にごほうび)で購入していただくような売り場をどんどん提案して、お茶を購入していただける機会を増やしていきたいと思います。