テイスティングとギフトを繋げる?!
父の日直前の平日に、都内の茶専門店様の店頭で、日本茶のテイスティングイベントをさせていただきました。そもそもの目的は「父の日ギフト」と「フィルターインボトルでのテイスティング」で相乗効果が出せるか?の実験です。飲み比べからギフトにつなげやすいように、8種類の飲み比べのお茶は、玉露が2,000円、後は1,000円に統一して、ギフトセットは「お茶2本+フィルターインボトル」で5,000円、「お茶1本+フィルターインボトル」で3,800円というラインナップで準備を進めました。他には、フィルターインボトル一回分10gのお茶を各200円でメッセージ付きの一煎用袋に入れて販売しました。
キャッシュバック?!
もともとFIBテイスティングイベントセットを発売したので(2015年秋冬カタログP24掲載)、その実験の意味もありました。消費者はテイスティングに500円を支払い、引き換えに500円のキャッシュバックチケットをもらってテイスティング。お気に入りのお茶やボトルを購入時には、キャッシュバックチケットを使うとテイスティング代が実質無料になるという仕掛けです。折角やるならギフトにもつなげたいと欲張って、11~15時の4時間でテイスティング参加者88名、フィルターインボトルの販売数78本、お茶だけの購入者を含めると約200名のお買上げ、という賑わいを創出することができました。
反省点は、ギフトまでと欲張り過ぎたかなー、ということです。「えーっ、お茶ってお水で出せるんですか?」という人が多い中で、語ることがあり過ぎてわかりにくい「買い場」だったのかも、という反省があります。また最初の一人がテイスティングを楽しみ始めると、それが呼び水になって人が人を呼びますが、最初の一人に説明して参加してもらうのが難しい。キャッシュバックチケットの仕組みを理解していただくのが大変でした。開き直って一人サクラにテイスティングしておいてもらう、というのもアリ?!かもしれません。
「買う買わない」から「どれを買うか?」
無料でテイスティングをしてもらっては?という意見もあるのですが、お金を払うことで顧客層を篩い分けているという側面もあります。「なんだ、タダじゃないの?タダなら飲みたかったけど」とおっしゃる方は、物販につながらない感じがするのですよね。
飲み比べイベント。ベストのパターンが見つかったわけではないですが、飲み比べをした時点で「買うか買わないか?」という土俵から「どれを買うか?」という土俵にとても自然にステップアップしていることを感じました。脳みそのスイッチが切り替わる感じです。買わない、という選択肢が消えて、どれを買うか選び始めるのです。
あるお茶屋さんが「試飲のお茶に抹茶みるく豆を一つ試食につけている時には反応がなかったのに、抹茶みるく豆と焙じ茶豆を一粒ずつつけたら、かなりの確率でどちらかを購入されるようになった」とお話しされていました。「YES」「NO」で答えられるクローズドクエスチョンから、自分が答えを決めるオープンクエスチョンに持ち込むことがポイントと販売セミナーの講師が説明していたことを思い出しました!