公募の月替わりのお茶
戸越銀座に実店舗を今年の11月に出しました。1995年から消費者の座談会を、コツコツと続けてきましたが、お店に立って日々の消費者のナマの声を集めています。
急須などの茶器を持たない人が、ペットボトルじゃない日本茶もいいな、と一歩踏み出すことを目的としたお店です。茶葉はお茶屋さんからの公募で、月替わり。スタートの11月と12月は静岡の「お茶と、暮らしと」さん。1月は宇治茶の「心斎橋・宇治園」さんと続きます。
ランク付けなしの均一価格
茶葉は3種類。「特上」とか「上」などのランク付けはしない。年末の3種類は、深蒸し茶、棒茶、ほうじ茶で、価格は3種類とも980円。グラム数は微妙に異なりますが、購入するときに「迷わない」ことを大切に考えて均一価格を選びました。
3種類をフィルターインボトルで飲み比べ。これもコツがあります。紙コップに注いでから差し出すのではなく、ボトルを片手に紙コップを差し出しながら「お水で出したお茶なんですけど、試されます?」と声をかける。うなずいたら「3種類あるんで飲み比べてほしいんですよー」と、質問受けたりしながらも3種類を試飲していただく。すると。。。
決断ではなく選択
「私はほうじ茶が好きだわ」とか「棒茶って初めて飲んだけどフルーティーね」という流れになることが多いです。一種類の試飲だと、おいしいかおいしくないか、好きか嫌いか、という物差しですが、3種類に飲み比べると「どれが好きか」という物差しに変わります。以前、尊敬するお茶屋さんの社長さんが「消費者に決断させちゃダメ。選択させなくちゃ」とおっしゃっていましたが、「私は〇〇が好きだわ」という表明をいただくとお買い上げくださる確率はぐっと上がります。
3種類のお茶の総額が同じであることで、選択した後に価格で悩む必要もない。ここもストレスなく、お買い上げにつながるポイントではないかな、と感じています。