現場のトライ&エラーが宝物
内覧会の旅が終りました。鹿児島・東京・静岡・福岡・京都・仙台と8月下旬から10月初旬までの旅でした。今回は、既製品のコンセプト説明ではなく、「どのような売り場を作って、今、日本茶を飲んでいない消費者に購入してもらうか」というのがメインテーマ。限定販売のPOPヒント集を携えて、売り場提案をさせていただきました。私にとって内覧会は、多くのお茶屋さんとお会いして、沢山のフィードバックをいただく場でもあります。なるほどーーー、と唸ること満載で、やはり現場のトライ&エラーのスピード感とリアルな感じはさすがです。今回は、お茶屋さんの成功事例をシェアしたいと思います。
フィルターインボトルを新規客に売る方法
「吉村さんのメルマガに触発されて敬老の日にフィルターインボトルのギフトを飾ったんですよ。三本しか売れなかったんだけど、全員男性でね、ガッテンの“水出し茶は免疫力アップ”を知っていました。男性は理屈で購入するんだな、ってことがわかったので、来年にどうつなげられるか、ヒントをもらった気がします。」
「敬老の日にフィルターインボトル。ほんとに売れるのかな、と半信半疑だったのですが、口頭で説明する時に『チンしても免疫力アップの効能は変わらないんですよ』と言ったら、『年寄りに火を使わせたくないから』と購入するお客様がいました。危ないから火を使わせたくないというニーズがあることがわかったので、フィルターインボトルの訴求方法が一つ増えました。」
「購入したPOPヒント集にある『テレビで話題の水出し緑茶!』の横に、『チン!して飲んでも免疫力アップ!』と書いてみたら、涼しくなってもチラホラ動きます。常連さんじゃない人が購入するので、フィルターインボトルは救世主だと本気で思っています。」
「出産内祝いに7千円から1万5千円のフィルターインボトルのギフトを作ろうと、ハシモトさんが新茶内覧会の勉強会で提唱していたので、作ってみたけど売れなくてね。POPだけじゃ伝わらないのかなと思って、フィルターインボトルの中に、赤ちゃんの名前と生年月日と体重を書いた巻紙を入れたら、直感的にわかるらしくて、断然動きがちがいます。出産内祝いで気に入ってくれたお客様は、その後友人の結婚祝い、出産祝いと芋づる式に使ってくれますよ。」
「秋口からは、『感謝を込めて』の掛け紙をフィルターインボトルの中に入れて販売しています。常連さんはほぼ皆さん購入したので、プレゼント需要が欲しくて始めたのですが好評です。掛け紙の色味も寒くないので、常温のノンアルコールドリンクというトークと相乗効果があるみたいです」
「ハロウィンの帽子とマントでフィルターインボトルを飾ったら『これも売って』というお客様がいてビックリしました。自宅でママ友とお茶会をする時に使うのだそうです。装飾用と思っていたけれど、若い人はこういうもので『生活をおしゃれに演出するんだな』ということがわかりました。サンタの帽子も売ってみます!」
喪中見舞い「心かよふ」のポテンシャルを引き出す
「『心かよふ』を並べたら、『ティーバッグはないんですか?』と訊かれる消費者の方がいらっしゃったので、ティーバッグバージョンも増やしました。そしたら、一度に購入される数が増えました。」
「『線香だより』の現物を用意しておいて、『郵便局でキャンペーンしている『線香だより』のお茶版です。仏壇がなくても贈れるって好評です。』が必殺トークです。」
「昨年末在庫を余らせてしまったので、仕方なく『心かよふ』のパッケージのままで置いておいたら、動くんですよ!喪中ハガキの時期でなくても、家族葬をされた後に訃報を知ることは年中あるんですね。『お手渡しできないなら、封筒やお悔みカードをサービスしますよ』とトークしています。初盆で結構動かしました。」