これぞゴバンザメ精神?

▼ 浅く広く

以前茶事記の取材で日本茶の輸出をしている社長様から、「日本茶だけを売ろうとしても大変。だいたいどういうものか認知してもらうだけでもハードルが高い。私は日本食レストランの進出にくっついていくコバンザメ商法で行きます。ずっと効率がいいし、日常茶飯のシーンに近いカタチでの提案になります」というお話がありました。その時は「へええー」という感じでお聞きしたのですが、最近このコトバが色々なところで蘇ってきます。確かに日本茶は極めれば相当奥の深い世界なのでしょうが、深く深くという方向以外に、浅くてもいいから飲まれるシーンを増やすことが大切なのではないか、と思えるのです。

▼ お米のコバンザメになりたい!

たとえば、「お米ギャラリー」というJAさんがやっている施設がありますよね。銀座・梅田・心斎橋・そして東京駅の「ほんのり屋」というおにぎりのお店。お米の色々なメニュー提案があって、いつも結構賑わっています。しかし、ここでお米のメニューに対して、日本茶メニューはなく、ペットボトルが売られています。何も高尚なお茶カフェをしろというのではないのです。モスバーガーさんにある深蒸し煎茶190円のノリ(マグカップにティーバッグ)で充分!こういう場所に、カンタンだけどソコソコおいしい日本茶が露出する意義は大きいとハシモトには思えるのですがいかがですか?
▼ タイアップで広がる?!

また、最近の住宅リフォームをターゲットにしたモデルルームでは、単に展示場というスタンスから一歩踏み込んで、モデルルームで料理講習会をしたり紅茶やワイン講習会をしたりという風に、低価格だけど有料のイベントに参加してもらって、実際にキッチンやリビングを使用してもらうことで「ああ、こんなキッチンにしたい!」という欲望に火をつけて受注に繋げるという試みが成果を上げているようですが、そういう場所に日本茶講習会が出て行くことも出来ますよね。ああ、「こういうゆっくりした日本茶の時間を作って、家族だんらんがしたいわあ!」と心に火をつけられたら大成功!妄想でしょうか?
まずは、おにぎりとかお弁当とかお煎餅とか和菓子とか、お茶と相性が良い商品を売っている場所に、いつも日本茶のティーバッグがバラ売りされていたらなあ!