専門店の敷居の高さ。

▼ 何か目的がなければ入れないムード。

「買おう」という目的がなければ足を踏み入れられない。これが日本茶専門店に対する消費者の一般的見解。「どのお茶も試飲OKですよ。お好みのお茶が見つかったら購入してください」といくらお茶屋さん側が思っていても「そうは言ってもねえ、気に入らなかったのでと手ぶらで帰れるほどずうずうしくないわよ」というのが本音のようです。
特に路面店というのでしょうか、量販店や百貨店などのテナントではなく一軒構えた店舗に入るのは、なかなか勇気が必要みたいです。

▼ 日本茶カフェは有料試飲という位置付け。

「敷居を低くするにはどうしたらいい?」という質問に、どのエリアでも必ず出たのが、日本茶カフェというネタでした。曰く「ただの煎茶とか玉露とかいうメニューではなく、お店においてあるお茶すべてが指名すれば出てくる」「お菓子はちょっとした甘味でいい。気張った和菓子というより、そのお茶屋さんの店先で買えるモノがいい。おいしかったら家族にも買って帰ろ、みたいな感じ」「ランチより高い金額は出せないな、500円くらいなら出せそうかな」「一煎目は目の前でプロが淹れてくれる。あとは自分達で勝手に真似して入れる。お茶って上手な人に淹れてもらうのが一番おいしいもの、究極の贅沢だよね」「メニューに季節のオススメのお茶が載っていて、なぜオススメなのかウンチクが書いてあったら、きっと飲んでみるし、次の季節にまた行こうと思える。おいしかったら茶葉を帰りに買って家族にもウンチクと共に飲ませよう、とか思っちゃう」と意見続出でした。
▼ 量販店購入者のステップアップのために

特に熱かったのは量販店の棚で日本茶を購入している30代でした。ちょうどお子さんの手が離れて、ママ同士でランチタイムに街に繰り出すことが可能になったばかりの年代の人たち。「日本茶がわかるのは知性的」という声もあり、きちんとさりげなくおいしい日本茶が淹れられるのは賢さの証明、という暗黙の了解を感じました。この年代に来店していただくためには、やってみる価値大!のようです。