淹茶選手権(えんちゃせんしゅけん)

日本茶バリスタのセレクト

淹茶選手権って、ご存じですか? コーヒーの「バリスタ」に当たる日本茶の「淹れ手」が、各地予選を勝ち抜いて、本選で第一位を決めるという大会です。今回、その第一位となった山本睦希さん。
なんと、私たちが開発した「刻音-ときね-」を使って、決勝に臨まれました。おおーっ。

消費者座談会でも「淹れ方わからない」という発言の裏に、「わざわざ日本茶を淹れてみたくなるようなモデルがいない」問題をずっと感じていましたので、この選手権が憧れの日本茶バリスタのモデル作りなのだなーと感じます。

現代の茶室 逗子・凛堂

山本さんは、湘南・逗子で凛堂という現代茶室をコンセプトとしたお店を経営されています。昼はお茶、夜はお酒。
狭山のお茶農家さんからの帰り道、川越の歴史を感じさせるお茶屋さんの店頭に「刻音-ときね-」が置いてあり、店頭で説明された方が若い世代だったことも印象的で、魅かれて購入されたそうです。まさしく一期一会。
売茶翁や利休がもし現代に生きていたら、「刻音-ときね-」をどんな風に使うか、きっとおもしろがったんじゃないかと思う、とおっしゃってくださいました。また、抽出する速度を変えられることによってお茶の香りだけを引き出す、とか、逆に深く味を抽出する、などコントロールできるのも面白い、とも、お話しくださいました。お茶の色が映えるビジュアルも評価してくださっています。

日本茶とフルーツ

うかがったときの「旬果茶」は、刻音とパイナップル。まず、ガラスの部分にスライスしたパイナップルを置き、その上に氷を入れ、フィルターをセットして煎茶を注ぐのですが、見た目が美しく、口に含むとしっかりお茶と果実が共存していました。
ホームページでは次のように表現されています。
「石垣産鳳梨と、福岡県奥八女は角田製茶園主、角田龍也謹製かぶせ〝おくゆたか〟を合わせて抽出させて頂きます。一煎、二煎と冷煎にて、三煎目は温かく呈茶致します。」
美しい所作だからこその価値とともに、お茶の愉しみ方は無限で、自由であることを実感しました。山本さんのワークショップを、戸越銀座の茶雑菓のお店で6月13日に予定しています。